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10年前はデザイン教育とか組織運営を考えるときに

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10年前はデザイン教育とか組織運営を考えるときに、「建築」の比喩(サーベイ、プロブレムシーキング、プログラミング、ビルディングタイプやストラクチャの選択、実施設計、施工管理などなど)が応用できたのに、今はそれがウマクゆかない。どうも今は、問題がオブジェクト(構築物)を作るだけでは解決しないものに変質してしまったように感じる。
5年前、いよいよ競争が激しくなってきた頃には、いわゆる「経営」の比喩(きりがないので列挙しない)が応用できるように感じたし、それは一定の効果を上げたと思う。しかし、経営戦略と一般に呼ばれるような考え方は、カントのいう「構成的な理念(確実な段取り、効き目のある打ち手にしか見えないものを伴う)」に偏る傾向があり、それがそのまま、その考え方の限界にもなる。
今は改めて、「統制的な理念(努力目標、完成イメージしか伴わない)」の構想に飛躍(回帰?)するべきなのではないか、という気がしている。もちろん、統制的な理念から具体的な行動計画への飛躍、特に中期以上のそれを作ることだって、容易なことではないけれども。
カントの「構成的/統制的」という対概念の理解も全く不十分ですけれど、そんなことにかまってはいられません。だって、この理念や目標や計画を話し合う会議が明日に迫っているのですから。
そもそも、事業計画における短期、中期、長期っていうのは、時間の長さという単なる連続量の違いを示しているのではなくて、現在から異なる「隔たり(共通の単位をもたない=不連続)」をもった物事を一つの「眺め(視線の方向=ディレクション)のなかに同居させるということをいっているのだろう。
断片のまとまり。
by denhazim | 2014-08-06 13:24