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 深刻率を増す新国立利権競技場問題は

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 深刻率を増す新国立利権競技場問題は、建築に関わる人々への厳しい批判を一層強めたことに、建築に関わる方々はおそらくお気づきだと思います。かつてない建築の危機です。
 もともと社会的通念としてあった建築家あるいは建築業界への偏見や先入観に火がついて、「胡散臭い」建築家の巨費を投じた「お遊び」への反発が一気に吹き出ていると思います。槇文彦さんに代表される良心的部分を例外に、私の知る限りですが、沈黙することで自己保身しかできない、情けない口先建築家たちばかりで本当に失望しました。
 利権に群がり、浅ましさを露にして政治家や官僚に寄生してきた建築家たちも、今回の事態で致命傷を負うことになるでしょう。復興に便乗して己の欲得を満たしてきた一部のスター建築家のへの反発は、想像以上に建築家への失望をもたらしてきました。
 そうした状況で起きた新国立問題への強い批判は、既にあるものを壊し、新しいものを作ることで生き延びる制度化した建築に加えられた批判です。当然、建築家の反論もあるでしょうが、今回は常識的な反論も許さない厳しい批判が存在しています。
 
 建築をめざす若い人と話していると、建築への幻滅そして建築することへの罪悪感が芽生えていることに驚きます。建築家の驕りと、建築界の腐敗と無能を正確に捉えているのです。
 ザハ-ハディド氏や安藤忠雄氏のみならず、建築家に対する評価をこれほど毀損した事態はかつてありませんでした。建築に対して失われた信頼と希望を取り戻すことは、並大抵のことではありません。
 
 増長して不遜に成り果てた建築家の驕りは、計り知れない代償を払わされていくことになるでしょう。若い皆さんと共に、腐り果てた建築家の姿を反面教師として進んで参りたいと思います。
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『 2020年東京オリンピック・パラリンピックのメーン会場となる新国立競技場の建設費について、文部科学省は当初1625億円としていた予算より約900億円高い、2500億円程度で調整していることがわかった。開閉式屋根の設置は、東京オリンピック開催後に先送りし、常設8万席の予定だったスタジアムの観客席は6万5000席に減らして1万5000席は仮設とする。NHKニュースなどが報じた。
焦点となっていたデザインについては、流線形の屋根を支える2本の巨大な「キールアーチ」を残すなどの現行デザインのまま、今月末にも大手ゼネコン2社と契約を結ぶ方針。朝日新聞デジタルによると、競技場のデザインがコンペで選ばれたことや、デザインを見直すと工期が間に合わないことなどからから、巨大アーチの維持を決めたという。
文科省や、同省管轄でプロジェクトを推進する日本スポーツ振興センター(JSC)は、29日に開かれる東京オリンピック・パラリンピック調整会議組織委員会の調整会議でこの件を報告する。今後、東京都の負担を含めて、必要な財源をどのように確保していくかが課題となる。』
by denhazim | 2015-06-26 11:56