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野党として民主党に次ぐ国会議員数を誇る「維新の党」。




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野党として民主党に次ぐ国会議員数を誇る「維新の党」。
同党のゴタゴタが、ついに「分裂騒動」へと発展した。

 同党にもともと水と油とでもいうべき2つの相容れない勢力がある。その対立に、あることがきっかけとなりヒビが入った。そのヒビが修復されることはなく、橋下徹大阪市長と松井一郎大阪府知事が8月27日、正式に維新の党の離党を表明した。

 後述するが、この「きっかけ」は利用されたにすぎず、離婚シナリオはあらかじめ練られていたものだろう。冷めきった仮面夫婦だったのである。

 あるきっかけとは、柿沢未途同党幹事長が14日、梅津庸成氏を応援するために山形市入りしたことだ。梅津氏は9月13日に行われる山形市長選に、民主・共産・生活・社民の野党4党の推薦候補として出馬予定。維新の党は梅津氏を推薦していない。

 にもかかわらず、柿沢氏は応援に駆け付けた。梅津氏を推薦する野党から依頼があったわけではなく、梅津氏を応援する小林節慶應義塾大学名誉教授から要請されたからだという。ちなみに小林教授は、維新の党の安保関連法案に「合憲」のお墨付きを与えている。

 しかし、これが党内の混乱の端緒になった。維新の党が梅津氏を推薦しなかったのは、梅津氏に共産党の支援が付いているため、「大阪系」の議員たちがこれを拒否したからだ。それを押し切るために、柿沢氏が持ちだしたのが「野党連携」だ。松野頼久代表も代表就任時から「野党の幅広い結集」を是としている。だがそもそも「大阪系」はそれに頑なに反対してきた。党内には全く相容れない路線が2つあるわけだ。

 柿沢氏の山形市入りを知った維新の党東北ブロック代表の小熊慎司衆院議員や山形県2区支部長の川野裕章氏はなんとか押しとどめようとしたが、柿沢氏は「野党連携に繋げる必要がある」と強行。責任を感じた小熊氏が党の役職の辞表を出すまでに発展した。そればかりではない。「大阪系」を中心に、猛烈な柿沢批判が巻き起こったのだ。

 たとえば浦野靖人衆院議員は、8月14日に「辞職(注:幹事長辞任のこと)よろしくお願いします」とツイッターに記載。足立康史衆院議員もツイッターで激しく柿沢氏への批判を展開し、18日付けのブログで「柿沢議員は初鹿(博明)議員以下、上西さゆり並み」と酷評。「初鹿議員は共産党とマイクをともにして、柿沢幹事長からすべての役職を解任された。傘下の議員には厳しい処分を下して、ご自分は謝るだけ、柿沢さんもそれでは済まない」と述べている。

 そして彼らのボス的存在である松井知事も8月20日の会見で、「お子ちゃま、赤ちゃん」「けじめを付けない幹事長にはついていけない」と柿沢氏を厳しく批判。橋下氏も「最後は喧嘩で決着するしかない」と松野頼久代表に伝えていた。
by denhazim | 2015-08-30 12:00