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2014年 01月 26日 ( 5 )

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ブランド力に支えられた効率的なビジネスモデル

Gustinは現在、共同経営者の2人にもう1人を加えた合計3人のチームで運営されている。Gustinでは、規模が現在の10倍になっても、現在の2倍の人数で対応できると語っている。

資金もあまり必要としなければ、人手もあまり必要としない、この効率の良さを見て、Gustinのビジネスモデルをコピーしようとする同業者も現れはじめたが、Gustinでは脅威と感じていない。

「僕たちのシステムは簡単そうに見えるかもしれないが、うわべだけをコピーしても同じ効果は出ない。製品のデザインを学ぶために僕は8年かけた。また、ブランドは確立するまでが難しいが、Gustinはすでにブランドになっている」とガスティン氏は言う。

確かにGustinにすでに高級ブティックに商品を卸していたという実績がなければ、Kickstarterでのキャンペーンであれだけの支持をあつめることは難しかっただろう。

Gustinのファンはそのビジネスモデルに惚れたのではなく、あくまでもGustinの製品やブランドの魅力に惚れたのだ。ビジネスモデルだけを安易にコピーしてもうまくいかないだろう。見方を転じれば、強いブランド力があれば、面白い発想のビジネスモデルを実践できる時代であるとも言えるだろう。
by denhazim | 2014-01-26 15:31
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説明によれば、この「The Dark」はCone Mills社のノースカロライナ州にある工場で紡がれたサルベージデニム。Gustinは、このデニムを使ってジーンズを100本製作し、1本85ドルで販売する計画だ。

「Progress: 88% of goal」は、現時点で88本分の購入の申し込みがあったという意味である。1つ前に掲載した画像では、「Backers: 87 of 100」となっているので、僕がスクリーンショットをとっていた間に、新たに1人が「Back It!」をクリックしたことになる。

「Time left: 10 days」は、「申し込みの期限まで残り10日」ということ。後10日以内にさらに12件の申し込みがあれば、Gustinはこのジーンズの製造に入り、12月後半から来年の1月初旬に出荷となる。申し込みの合計が99件以下ならば、この企画は中止される。また、100を超える申し込みを受け付けることもない。

Gustinの製品ラインナップには、ジーンズだけでなく、ボタンダウンのシャツや革のベルトやウォレットなども加わったが、それらの製品も実際に製造されるのはこのシステムを通過したものだけだ。

同ページの下部にある「Past Campaigns(過去のキャンペーン)」の欄には、指定数の予約注文が入ったこれまでのキャンペーンが並んでいて、その数は130を超える。つまりGustinは今年だけで130種類以上の製品をリリースしたことになる。
by denhazim | 2014-01-26 15:25
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投資を喉から出るほど欲しがっているスタートアップは多いが、Gustinはベンチャー投資家から投資の申し出を受けたにもかかわらず、それを断っている。理由は簡単。投資がなくても、事業を維持できるからだ。

Gustinでは、製品をデザインし、どれだけ販売すれば十分な利益を確保できるかを計算し、決めた数の注文が入った場合に限り、必要なだけの材料を注文してそのデザインで商品化するため、余剰を抱えることがない。また、製造が決定し、材料を仕入れる前に顧客から支払いを受けるので、自転車操業に陥ることもない。

Gustinが省いた無駄は製品の最終価格に反映されるので、これは顧客にとってもメリットが多い。製造予定数は通常、50または100に設定されているため、製品はすべて限定品に近く、割安でプレミアム商品が手に入ることになる。

これらのことは、他のファッション・ブランドと比べた場合のGustinの大きな強みだ。

しかしGustiにも弱点はある。それはオンラインで衣類を販売する場合につき物の「試着できない」という問題である。

購入経験者の意見を読むと、Gustinの商品が自分の身体にも好みにもフィットして、リピート顧客になったと言う意見が多数ある一方で、一部だが、自分の体型に合わなかったと残念がる意見も見られる。

205ドルした商品が81ドルで購入できるのは非常なお買い得と言えるが、着られなければ81ドルを無駄にすることになる。今後はこの弱点を克服するための対策が期待される。

顧客とのコミュニケーション
by denhazim | 2014-01-26 15:23
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2005年、Josh Gustin(写真左、以下ガスティン)氏は、MBAを取得するためにカリフォルニア大学バークレー校のビジネススクールに通っていた。同級生のほとんどが銀行またはコンサルティング会社にインターンシップに出かけていく中、ジーンズの材質やつくりが大好きだったガスティン氏は、将来はファッションの世界に進むことを希望。デニムのデザイナーや職人に師事し、ジーンズを自分でデザインして作る方法を学生時代に習得する。

卒業後、最初のブランド「OneOff Denim」を立ち上げるが、このブランドは鳴かず飛ばずに終わった。

2011年に「メイド・イン・アメリカの男性用プレミアム・ジーンズ」というコンセプトで、新たなブランド「Gustin」をロンチしたところ、今度はバイヤーの目に留まり、サンフランシスコ、ロサンジェルス、ニューヨークの3都市の合計14の高級ブティックで販売されるようになる。

しかしガスティン氏の心に残ったのは満足感ではなく、苛立ちだった。

* ブティックが高いマージンを上乗せするため、消費者が高い値段を支払わなければならない
* ブランドが消費者に直接語りかけることができない
* 消費者がどんなスタイルを望んでいるかを、発売の少なくとも1年前に予測しなければならない
* キャッシュフローが安定しない

上記の理由から、彼はアパレル業界の旧来の産業構造に強い嫌悪を感じるようになり、2012年に共同経営者としてStephen Powell氏(写真右)を迎えると、この不満を解消するためにまったく新しいビジネスモデルを構築することを2人で計画する。
by denhazim | 2014-01-26 15:19
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欧米のスタートアップの間では、KickstarterやIndiegogoなどのクラウドファンディングのプラットフォームを活用して資金を確保し、事業を立ち上げるというやり方が当たり前になりつつある。

当ブログで紹介した男性用下着の「Flint and Tinder」と自転車用ライトの「Fortified Bicycle Alliance」はどちらもKickstarterで得た資金をもとに最初の製品をリリースした後、新しい製品の投資を募るためにKickstarterに再び登場している。このように、企画を立ち上げるごとに、クラウドファンディングを利用することも珍しくなくなってきた。

米国サンフランシスコに創設されたメンズファッションのECサイト「Gustin」も、今年1月にKickstarterでキャンペーンを立ち上げ、約1カ月で目標額をはるかに上回る資金を確保。企画していたデニムのジーンズを無事リリースした。

「クラウドファンディング」が自分たちと顧客の双方にとって有益であることを確信したGustinは、アパレル業界の旧来の産業構造を打ち破ろうと、かつてないビジネスモデルの構築を進めている。『Forbes』の記事によれば、その努力のかいあって、前年比で今年の収益は40倍に激増した。
by denhazim | 2014-01-26 15:16